ゴルフクラブの『顔』の見方|かぶり・開きを避けるべき理由とリーディングエッジの誤解
ゴルフクラブを選ぶとき、見落とされがちなのに 球筋を一番左右する のが「顔(フェース)の向き」だ。
「最近スライスが止まらない」「練習しても引っ掛けが直らない」――その原因、もしかしたら スイングではなく、構えたときのフェース向きが最初から狂っている だけかもしれない。
この記事では、
- かぶった/開いたクラブを避けるべき理由
- 多くのゴルファーが見落とす『リーディングエッジ ≠ 面の向き』という落とし穴
- アイアンだけでなくパターでも同じ
までまとめておく。中古ショップや試打のチェック観点としても使える内容です。

① そもそも「顔がかぶる/開く」とは
ゴルフクラブの「顔」とは、 アドレスで構えたときに見えるフェースの向き のこと。
クラブを地面にソールしたときに、
- 真っすぐターゲットを向いている → ニュートラル(理想)
- 左を向いている → かぶり(フックフェース/closed face)
- 右を向いている → 開き(オープンフェース/open face)
メーカー・モデルによって、この最初の向きが ぜんぜん違う 。同じ7番アイアンでも、構えただけで左を向くクラブと、まっすぐ向くクラブが存在する。

② なぜ「かぶり/開き」のクラブは避けるべきか
結論から言うと、
かぶり/開きのクラブは “操作” が必要だから。
操作が必要 = スイングに 余計な調整 が要る、ということ。具体的には次のようになる。
かぶった(左向きの)クラブの場合
そのまま振ると 左に飛んでしまう 。だから打球を真っ直ぐ飛ばすには、
- 手を前に出す(ハンドファーストを強める) か
- フェースを開いて構え直す
このどちらかをスイング中に毎回やる必要がある。
開いた(右向きの)クラブの場合
そのまま振ると 右に飛んでしまう 。だから真っ直ぐ飛ばすには、
- フェースを閉じて構え直す か
- 手元を遅らせて返す動き を入れる
これも毎回やる必要がある。
「操作」は再現性を奪う
ゴルフは 同じ動作を繰り返せるかどうか がスコアを決めるスポーツ。クラブの顔に合わせて毎ショット 小さな調整 を入れていると、その調整が少しズレるだけでミスになる。
上手く打てる日と打てない日のムラの正体は、 クラブが要求してくる「操作」のばらつき だったりする。
だからこそ、 構えただけで真っ直ぐ向くクラブ=操作が要らないクラブ を選ぶのが、上達の最短ルートになる。
③ 落とし穴:「面の向き」はリーディングエッジで見るな
多くのゴルファーが、フェースの向きを判断するときに リーディングエッジ(フェースの底のライン) を基準にしている。
これが大きな誤解。
リーディングエッジの向き ≠ フェースが向いている方向。
なぜか?
クラブには バンス角・ライ角・ホーゼルのオフセット があり、リーディングエッジが指している方向と、 実際にボールを飛ばす『面(フェース面)』の向き はズレることが多い。
たとえば、
- リーディングエッジは真っ直ぐを向いているのに、フェース面はかぶっている
- 逆に、リーディングエッジは少し左を向いているように見えるのに、フェース面はニュートラル
ということが普通に起こる。

つまり、 底のラインだけ見ていても、本当の顔は分からない 。
④ 正しい「面の向き」の見方
では、何で見るのか。答えは、 フェース面(打球面)そのもの をシャフト軸との関係で見ること。
具体的なチェックポイントは次の3つ。
1. トップブレード(フェース上面のライン)
トップブレード とは、 フェース(打球面)の一番上にあるライン のこと。クラブを真上から覗き込むと、上から見える「線」がトップブレードです。
アドレスでクラブを構えたとき、この 上のライン がターゲットラインに対してどう向いているかを見る。これがニュートラルなら、面もほぼニュートラル。
底(リーディングエッジ)ではなく、 上のライン で見るのがポイント。
2. ホーゼルとフェース面の関係
ホーゼル とは、 クラブのヘッド(打つ部分)とシャフト(棒の部分)をつなぐ「首」の部分 のこと。シャフトがヘッドに刺さっている根本ですね。
このホーゼルがフェース面より前(ターゲット側)に出ている設計を 「オフセット」 と呼びます。
- オフセットが大きい(グースネック) :ホーゼルが前に出ている設計 → ボールが捕まりやすく、フックしやすい 。スライス対策として初心者向けクラブに多い ちなみに家にあった先輩からもらった初心者の時のクラブはホーゼルは前に出ていました。
- オフセットが小さい/なし(ストレートネック) :ホーゼルがほぼ真っ直ぐ → 操作性が高い 。フェード・ドローを打ち分けたいアスリート向けに多い
ホーゼルを 真上から見たとき に、フェース面が左右どちらに偏っているかをチェック。 オフセットが大きいモデルは、見た目以上にかぶって見える ので注意。
3. ボールに対して「面」が向く方向
最終的に大事なのは インパクトでボールを送り出す方向 。リーディングエッジではなく、 打面そのもの がどこを向くか、目で確かめる。

まとめると、 「真上から覗き込んで、上のライン(トップブレード)と打球面そのもの(フェース面)の向き」を見る ということ。底(リーディングエッジ)だけで判断しない。
⑤ パターも同じ法則
ここまでアイアンの話をしてきたが、 パターでも同じ 。
パターのフェースも、
- かぶっている(左を向いている) → 引っ掛けの原因
- 開いている(右を向いている) → プッシュアウトの原因
- ニュートラル → 真っ直ぐ転がる
メーカーや形状によって、 パターの顔も明確に個性がある 。マレット型・ピン型・ネオマレットで、構えたときの顔が全然違う。
そして同じ落とし穴がある。 「リーディングエッジが真っ直ぐだから大丈夫」と思っても、フェース面はかぶっている/開いている 、ということが起こる。
パターを試打するときも、 打面そのものがターゲットを向いているか を、必ずアドレスで確認したい。

余談:自分の「顔の好み」を知ると、パター選びは楽になる
私自身、いろいろなパターを試して気づいたのは、 「フェース面が真っ直ぐ見える形状」は人によって違う ということ。マレット型が真っ直ぐに見える人もいれば、ピン型のほうが安心する人もいます。試打が一番ですが、自宅でパター練習しながら 複数の形状を比較 すると、自分の感覚がつかめます。
⑥ クラブ選びのチェックリスト
中古でも新品でも、試打のときに見るべきポイントをまとめておく。
| # | チェック項目 | 内容 |
|---|---|---|
| 1 | アドレス時のフェース | 真っ直ぐ向くか、左右に偏るか |
| 2 | トップブレード | ターゲットラインと並行か |
| 3 | ホーゼルのオフセット | 自分のスイングで違和感がないか |
| 4 | ソールしたときの安定 | カタンと収まる位置がニュートラルか |
| 5 | 同モデル複数本の差 | 個体差で顔が違うことがある |
ポイントは、 「リーディングエッジ」だけで判断しない こと。 トップブレードと フェース面 で見る。

⑦ まとめ:操作不要のクラブを選べば、ゴルフが楽になる
最後に要点を整理しておきます。
- かぶった/開いたクラブ は構えただけで方向がズレている
- それを真っ直ぐ飛ばすには 「操作」(手出し・フェース開閉)が毎回必要
- 操作はミスのばらつきを生む。 再現性が落ちる
- 「面の向き」はリーディングエッジで見ない 。トップブレードとフェース面で見る
- 同じ落とし穴は パター にもある
「うまく打てる日」と「打てない日」のムラに悩んでいるなら、 手元のクラブの顔をもう一度確認 してみてほしい。スイングを変えるより先に、 クラブそのものが要求してくる “操作” を減らす のが上達の近道です。
クラブを選ぶときは、ぜひ アドレスして上から見たトップブレードとフェース面 を、目で確かめてください。
中古クラブで「顔の良いアイアン」を探すなら
新品で揃えると高価ですが、 中古ショップなら同モデルを複数本比べられる のが大きなメリット。「個体差で顔が違う」のチェック⑤を実践しやすいのは、実は中古市場のほうです。
ストレートネック寄り・トップブレードが薄め・グースネックが控えめ——このあたりをキーワードに探すと、 構えただけで真っ直ぐ向くアイアン に出会いやすくなります。
自宅で「顔」を学びたいなら:クラブ知識の本
クラブの構造(ホーゼル・ライ角・ロフト・オフセット)をもう一段深く知りたい人は、 クラブフィッティング系の書籍 が一冊あると練習場・ショップで判断が早くなります。
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※ この記事はゴルフ初心者〜中級者向けのクラブ選びガイドです。最終的なクラブ選びは、信頼できるフィッティング店舗・コーチへの相談をおすすめします。